センサー市場は、スマート技術の採用に向けた世界的なトレンドに引き続き牽引され、2022 年までに 2,410 億米ドルに達する見通しです。この分野の主要な推進要因には、ますます自動運転に近づく自動車、IoT の拡大、自動化を推進する業界における高い需要、モバイルデバイスにおけるセンサー使用の増加が挙げられます。

MEMS センサーは今もなおセンサー市場の収益で大きな部分を占めていますが、MEMS はすでに成熟した技術です。最近はこの分野でさほど多くの技術革新は見られなくなりましたが、当社は時折生じる新しい発展を注意深く見守っています。

NEMS (Nanoelectromechanical systems) は、センサー市場で最も急成長している分野です。当然ながら、技術革新の多い分野であり、認識性能のより高い電子機器を求める世界的な需要に応えています。

知財の観点でいえば、製品ベースと影響力の範囲拡大を求める既存プレーヤーにより、センサー市場では合併/買収の発生件数が増加しています。特に顕著なのが LiDAR 分野などの自動車市場であり、自動化と統合システムに対する新たな需要に対応するため、伝統的な自動車 OEM が技術系企業との提携を図っています。

技術的には、既存のセンサー製品で今後も段階的な変化が起きるとみられ、より大きな技術革新はその組み合わせの手法において生じると考えられます。イメージセンサー分野における最近の技術革新の例には、3D 積層型の製品があり、ソニーは 2017 年に、DRAM を積層した 3 層積層型 CMOS イメージセンサーを業界で初めて発表しています。